スオミの森の陰から
フィンランドの湖畔に移住した(?)日本人家族の日常や現地事情を書いています。
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『欲ばり過ぎるニッポンの教育』(1)
苅谷剛彦+増田ユリヤ著『欲ばり過ぎるニッポンの教育』を読んだ。

ここで挙げられている「ポジティブリスト」という考え方は、「こういうことができたらいいな」と思うことをどんどん付け足していくことがなぜ駄目なのか、をすっきり説明してくれると思った。ひとつひとつの項目それ自体は良いことであっても、リストがどんどん長くなって、それを行うことで他にできないことが出てくるということだ。日本の教育改革の方向はまさにポジティブリストの考え方だと思う。良いことを付け加えるのに表立って反対はしにくいが、反面でできなくなることがあるとは気づきにくいわけだ。

日本では親が子供の教育をいつも不安に思っているという点も同感だ。これをやらないとみんなから遅れをとるのではないか、あれをやっておかないと将来困るのではないかという不安で多くのことを子供にやらせようとする。これが子供のキャパシティを超えてしまうと悲劇になる。

日本では子供の教育を学校に依存しすぎているというのもそのとおりだと思う。フィンランドは、学校の外でのことには学校が関わらない。学校以外にスポーツや地域の活動もあるし、最終的には親が学校外の行動の責任を持っているが、日本では学校外のできごとまで学校に持ち込むことには疑問に思っていた。しかも、学校というよりは担任個人の肩にずっしりかかってくることが多いようだ。

というわけで、日本の教育に関する分析については同感できることが多い。

こんなふうに学校に期待しすぎる日本の教育はたしかに欲ばり過ぎだと思う。しかも盛りだくさんな教育を、全国一律で受けられるのが当然だというのが日本人の前提だろう。日本は工業製品を一律の品質に保つことには成功したが、教育の品質を一律にするのは難しいのではないか。欲ばり過ぎなのは内容だけではなく、品質一定が当然という前提もあると思う。

さて、この本ではしばしばフィンランドの教育について触れられているが、その記述や分析についてはちょっとおかしいと思われる点が多い。次回はそれを取り上げたいと思う。

続編:
『欲ばり過ぎるニッポンの教育』(2)
『欲ばり過ぎるニッポンの教育』(3)


テーマ:子育て・教育 - ジャンル:学校・教育

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