スオミの森の陰から
フィンランドの湖畔に移住した(?)日本人家族の日常や現地事情を書いています。
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英語一辺倒への危惧
フィンランドの小中学校では履修する外国語が選択できるのだが、YLE放送Aamulehti紙の報道によれば近年、選択される外国語が英語にかたよりすぎていると憂慮されている。

小学校3年生までに始める第一外国語では90%が英語を選択し、4年生または5年生で始める任意の第二外国語を履修する生徒は98年の37%から28%に下落、8年生(中学2年に対応)で始める第三外国語も履修者が30%から14%まで下がっているというのだ。

この他に、7年生(中学1年に対応)で始める第二母国語(フィンランド語児童の場合スウェーデン語、またその逆)がある。つまりフィンランドの義務教育では最低2つ、選択によっては4つの外国語を履修することができる。

ここでは適当な用語がないので外国語と書いたが、本来は Vieraskieli、つまり母語である第一言語以外の言語のことだ。小中学校で2つの外国語だけでも大変なことではないかと思うが、外国語のできる人材を育てるという姿勢はこの国ではとても強い。フィンランドは小さい国で、フィンランド語は日本語同様ほとんど国外で通じないため国民は外国語(特にヨーロッパ言語)の習得に力を入れてきたし、実際得意な人が多い。

問題になっている英語一辺倒の傾向は、世界的に英語の通用度が上がりビジネスでもまずは英語という状況になってきていることもあるだろう。だが、フィンランド政府はむしろ多くの言語ができる人材育成を考え、第二外国語の履修学年を引き下げたり授業時間を増やすようにしてきた。

ところが増えた授業時間を吸収するため4年生から第二外国語を始める学校が増え、そうすると3年生で第一外国語始めた翌年に第ニ外国語ということになり(第一外国語はずっと続く)、児童にも負担が大きすぎたのだ。こうして英語以外を選択する児童が減ると、クラスが成立する人数に満たなくなり、他の小学校へ行って授業を受けるなど不便になる悪循環で、さらに履修者が減っていったらしい。

息子の第二言語の選択もちょうど移行期のころで、ドイツ語は校内でクラスがあったがフランス語を選択したければその授業だけ近くの別の学校に行かなければならないことになっていた。息子はすでに日本語とフィンランド語と英語で大変だったので、第二外国語を履修することは考えなかったのだけれど。

今、ちょうど来年度の語学履修希望を提出する時期で、任意の外国語を履修しようとする児童の家庭はこういった状況で悩んでいるらしい。

息子の場合は選択で悩むことはないにしても、来年度から否応なしに「第二母国語」であるスウェーデン語が始まるので、これもわれわれにとっては悩みである。


テーマ:外国語学習 - ジャンル:学校・教育

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