スオミの森の陰から
フィンランドの湖畔に移住した(?)日本人家族の日常や現地事情を書いています。
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学校でのいじめ
インターネットで日本のニュースを見ていると、最近いじめに関する記事が急増しているようだ。フィンランドは、いじめはやはりあるにしてもそれほど大変な事態にはいたってないと思うのだが、ちょうど今日、いじめに関連する出来事が2つあった。

ひとつは、息子が学校の授業の一環で中学校に演劇を見に行ったところ、その劇のテーマがいじめだったということ。タイトルは Ruusun puska(バラのしげみ)といい、学校でいじめられていた少女が、いじめていた少年と大人になって出会うというものだったそうだ。タイトルで検索してもこの劇については出てこないので、その中学生の創作なのではないかと思う。いずれにせよ、こういうテーマの劇を行うということは、いじめが深刻化しているということかもしれない。

もうひとつは、ラジオやテレビのニュースで聞いたことだが、トゥルクという南西部の都市でのいじめに関する調査の結果として、移住者の児童はフィンランド人児童に比べ2倍の率でいじめに遭いやすいというものだった。いじめられるだけでなく、いじめる側としても移住者児童が多い。特に男子で顕著で、約半数の男子移住者児童は何らかのいじめを受けた経験があるということらしい。

いじめの方法としては男子は蹴るなどの物理的ないじめ、女子はあらぬ噂を流すなどが主だという。フィンランド人児童は親に相談することが多いが、移住者児童は学校で解決しようとする傾向が強く、それは家庭に余裕がないことが影響しているらしい。

息子はというと、
 
9月10日の記事にもちょっと書いたが、息子もいじめに遭ったことがある。テレビでこのニュースを見ながらぽろっと言ったのだが、最初の1週間はいじめに遭ったという。これまでのフィンランドで行った3つのどの学校でもということらしい。あまり話したくないし思い出したくもないようだ。

現在行っている学校でのいじめは、当時4年生だったのだが上級生から受けたもので、言葉でのいじめだと話した。特に最初の日はひどく、2日目は学校に行きたくなかったという。今行っている学校でもそんなひどいことがあったとは知らなかった。気の毒なことをした。幸い現在はいじめられているわけでもないし回りでいいじめも起こってはいないようだ。

最初の学校は移住者児童向けの少人数編成のクラスに入っていたのだが、ここは学年混在で、8才だった息子は6年生の子にしばしばいじめられていたようである。一度授業参観に行ったとき、担任の先生からどうもいじめられているようだと言われ、その場でいじめをしていたドイツ人の6年生の子を呼んでかなり強い言い方で諭していた。われわれ両親の目の前でそういうことが行われたのには少し驚いたが、教師のいじめを許さない毅然とした態度と、即座に対処するという行動には心強く感じたものだ。

息子のいじめられ方や、今日見たニュースでもそうなのだが、フィンランドのいじめはどちらかというと上級生など強い者が1人あるいは少人数で、新参者に対して行う傾向が強いように思われる。それに対して日本のいじめは学級の中で、多くが結託して同級生としてずっとクラスにいた1人を陰湿にいじめる事例が多いように感じる。

もちろんそうでないいじめも多いだろうし、いじめの数だけ経緯があるので一概に言えるはずはないが、やはりなんらかの傾向の違いがあるようだ。

おそらく2つ目の学校でのいじめを経験した後と思うが、息子は「ぼくはどんなことがあっても、一生いじめはしない」と言ったことがある。その裏にどんな思いが込められていたか、完全には分からない。

テーマ:いじめ - ジャンル:学校・教育

この記事に対するコメント

こんにちは。

フィンランドの教師のいじめに対しての対応の早さに驚きました。
日本ではそういう風に教師が生徒に対して怒れない環境になっているのでは?と思います。

私も学生の頃いじめられた経験がありますが、乗り切ってきました。
そして私も何故か親にも誰にもいいませんでした。それは学校の時間とは別に、家庭での生活や、塾での生活が学校だけが私の生活ではないのだと感じることができ、学校内でのいじめを乗り越える力になったのではと今考えています。

息子さんもいじめにあった時言わなかったとありますが、言わずともSommoroさんのご家庭自体が息子さんの支えになっていたのではないでしょうか?
【2006/11/11 18:50】 URL | myu #- [ 編集]


myuさんもいじめに遭った経験がおありなのですね。辛かったことと思いますが、乗り切る道があってよかったと思います。

息子の場合は、家族が支えになっていたというか、まだ言葉も解らず新しい環境だったので、いじめや困ったことがあれば家族に相談するはず、家族に頼って当然となんとなく思い込んでしまったことが発見を遅らせてしまったと思います。そんな時でさえ子供はいじめを打ち明けないこともあると考えなくてはいけませんでしたね。
【2006/11/11 23:37】 URL | Sommoro #p1QXke2c [ 編集]


こんばんは。久しぶりにパソコンを開きSommoroさんの記事を見て驚きました。
Sommoroさんがおっしゃる通り、今いじめ問題のニュースが飛び交っています。いじめを苦に自殺をした人がたくさん続出しています。非常に悲しい事態です。

また、この事態により重圧を感じた校長先生の自殺も話題になりました。いじめ問題は永遠に終わることはないでしょう。しかし、少しでも減少すればと願います。

この間、いじめ相談サービスが行われたそうです。いじめを受けている人が電話サービスで話しを聞いてもらうといったことだったそうですが、そこにいじめている側からも相談があったそうです。
どういった相談だったかというと、「いじめをやめることができないんです…。どうやったらいじめをやめることができますか。」という相談だったそうです。
これは、ちゃかしているのではなく、かなり真剣な悩みらしいです。なぜかというと、いじめないと次は自分がいじめられるから…、だからやめられないみたいです。
こういった状況であることが悲しいですね。
【2006/11/26 15:52】 URL | un #- [ 編集]


unさん、お久しぶりです。たくさん書き込みありがとうございます。

いじめの問題は根が深いようですね。「いじめる側につかないと自分がいじめられる」という構造はなんとかしないと、悪循環が断ち切れないですね。でも相談サービスが開設されたのは一歩前進でしょうか。
【2006/11/26 17:08】 URL | Sommoro #p1QXke2c [ 編集]


参議院議員ツルネンマルテイ氏のメルマガに、フィンランドのいじめに関して参考になる記事がありました。⇒ http://www.melma.com/backnumber_151325_3443340/
【2006/12/13 23:52】 URL | Sommoro #p1QXke2c [ 編集]

とても勉強になりました
はじめまして。
偶然にSommoroさんのページに出会いまして、今、いろいろと読ませていただいているところです。
私には小学2年生の子どももあって、また、昨今の日本のいじめ問題に少なからず関心があるので、フィンランドのいじめ事情に触れて、大いに刺激を受けました。
また、ツルネンマルテイさんの発言にも、日本で参考になるヒントがあるように感じました。
私も、いじめそのものが無くなることはないと思っています。私自身、小さい頃は転校する毎に疎外的な扱いを受けたことがあります。
しかし、それをショックに自傷行為に走ることなく、成長のきっかけにできたのが良かったと思っていますが、フィンランドではそれが生きていて、日本ではそういう雰囲気がなくなって陰湿化していることが問題だと感じました。

Sommoroさん、今後も、是非よろしくお願いします。
【2006/12/31 12:37】 URL | つくい #gGiHTux6 [ 編集]


つくいさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
ブログも拝見しました。いろいろ興味深い内容の記事があるようで、ゆっくり読ませていただきたいと思います。
いじめについては、私は自分の目で両方を見たわけではありませんけれども、日本の場合は陰湿で救いがない雰囲気になりやすいようで、いじめられる子供の立場を思うと胸が痛みます。
【2006/12/31 17:38】 URL | Sommoro #p1QXke2c [ 編集]


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