スオミの森の陰から
フィンランドの湖畔に移住した(?)日本人家族の日常や現地事情を書いています。
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新年の遊び
フィンランドで新年に欠かせないアイテムといったら?

それは花火だ。

大きい町ではプロが上げる打ち上げ花火もあるけれど、多くは個人が自宅近くで上げるもので、大晦日には真夜中の12時になる少し前からあっちでもこっちでも盛んに花火の音が聞こえてくる。

特に多いのがロケット花火で、ヒューヒューパンパンという音の中で新年を迎えるのが常なのだ。

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住宅地で上げられる花火(数年前の写真)

素人が扱える花火の範囲が日本より緩いのか、かなりの大きさの打ち上げ花火まで家のすぐ近くで上がる。毎年、花火による事故も結構起こっていて、花火遊びをするときはゴーグルの着用が推奨されている。今年は特に雪がほとんどないし、大晦日までに降りそうもないので、ふだんなら雪に刺して発射できるのに今年は立てる道具が必要だったり、さらにはうまく立てられなくて、あるいはつい手に持って発射して怪我をする人が多数出るのではないかと心配されている。雪がないことは意外な影響を及ぼすものだ。

スーパーなどではクリスマス前から花火専用のカウンターができたりして、商戦も華やかになる。うちでも安売りを利用していろんな花火を買ってきた。

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花火の他には tina(ティナ)というものがある。馬蹄形の鉛を平たい金属のお玉のような器具に入れて溶かし、一気に水の中に落としてできる形を見て、その年の運勢を占うというものだ。

うちでも毎年やってみるのだが、占いのしかたなど知らないので、できた形を見て何々みたいだとか言う程度である。でも結構面白い。

日本はお正月というと年末から三が日まで休みだが、フィンランドの新年は元日だけで、それも日本のように特別な雰囲気はない。2日からは平日になるが、学校はもう1週間休みが続く。


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高校入学の選考基準が変わる
こちらフィンランド南部ではクリスマス前にまた気温が上がり、珍しく雪のないクリスマスになってしまった。

さて、24日付のAamulehti紙によると、2007年度に中学校を終了する学年から、高校の進学基準が変わるらしい。

フィンランドでは高校の入学試験はない。12月6日の記事にも書いたが、高校入学の合否は中学での成績によって決まる。

生徒は5つの高校へ進学希望を提出することができ、1998年に制定された現在の進学基準では、その高校への進学希望者が定員より多かった場合は、「知識科目」の成績の平均点によって決定され、同点の場合はくじ引きで決められるということになっているそうだ。

今回初めて知ったのだが、学科は知識科目(lukuaine, tietoaine)と芸術科目(taitoaine)に分けられていて、高校進学の基準には芸術科目は入っていなかったのだ。

知識科目とは母語(多くの場合フィンランド語)、文学(文献)、第二母国語(多くの場合スウェーデン語)、外国語、宗教あるいは道徳、歴史、社会科学、数学、物理、化学、生物、健康科学、地理であり、芸術科目には体育、手芸、家庭科、音楽、美術が含まれる。

これらの科目名や分類は、元のフィンランド語を私が訳したものなので、やや不自然な言い方もあるかもしれないがお許しいただきたい。

ともかく、変更点としては知識学科の成績の平均点が同点の生徒がボーダーラインで並んだ場合、芸術科目を含めた全学科の平均点で決められるようになるということだ。

ただし、音楽系・体育系等の特別な高校では、採点基準もある程度高校独自のものが認められているそうだ。

フィンランドは競争や順列がないように言われることもあるが、実際には進学希望生徒の成績から自動的に高校の順位ができてしまい、毎年新聞に各高校への最低合格成績も発表されるのだそうだ。ただ、こういった競争が激しいのは大都市部で、近くに他の高校がない田舎の地域では、ひとつの高校に幅広い成績の生徒が混在するという状況になっている。


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意外だった歴史のテスト
学校は23日で秋学期が終わり、2週間のクリスマス休みに入った。

最終日には今までのテストがまとめて返された。特に先週は数学、歴史、物理化学、英語と4つもテストがあったのだ。

中でも意外だったのが歴史のテスト。範囲は古代ギリシャで、歴史の教科書の細かい文章が(⇒10月3日の記事)、図版も多いとはいうものの55ページもあったので、半ば途方にくれていたのだ。

が、今回はなんと40問全てが3択式だった。

11月8日の歴史のテストという記事で、フィンランドではほとんどが記述式のテストだと書いたように、3択があることさえ珍しいので、テストがあった日に息子も驚いていてそう言ったのだが、私も今回答案用紙が返ってきて初めて見た。

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中からいくつかの問題をランダムに書き出してみる。

トロイ戦争の長さは
a) 60年
b) 43年
c) 10年

オデュッセウスとは
a) 王
b) 奴隷
c) 哲学者

ミノス人が好んだのは
a) 戦争
b) 平和
c) 金(きん)

ギリシャ人を一つにまとめていたのは
a) 言語
b) 宝物
c) 馬術

コリント式の柱は
a) 粗削り
b) 短く太い
c) 装飾的

保存された陶器製のうつわが歴史学者にとって重要なのは
a) 描かれた絵が当時の生活を物語るから
b) 美しいものだから
c) 食物が残っているかもしれないから

アレクサンダー大王の馬の名前は
a) フィリッポス
b) ブケファロス
c) プルタルコス

テストの日、「アレクサンダー大王の馬の名前を聞く問題が出たよ」と息子が言ったので、確かに教科書には書いてあったけどそんなことまで?と思ったのだが、こうやって問題を見てみると、馬の名前を聞くというより「フィリッポス」や「ブルタルコス」が人物名だということを憶えているかという問題なのだろうと思う。


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クリスマスパーティ
今日、息子の学校のクリスマスパーティがあった。

毎年、クリスマス休みの前にあるのだが、土曜日の午前中だったり平日の夕方だったりするので、数日前から息子に日程の知らせがないか聞いていたのだが、いつ行われるのか学校から「聞いていない」と言っていた。が、当日の今日、仕事から帰る途中で突然息子から電話がかかってきて、午後6時からだというので急いで行くはめになった。

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会場はなぜか中学校の体育館。舞台の両側にもみの木が飾られている。ちょっとしたドレスのような服を着ておしゃれしている女の子も多く、先生たちもややあらたまった服装だ。

「クリスマスパーティ」というのは "Joulujuhlat" というフィンランド語の訳なのだが、パーティといっても飲食があるわけではなく、学芸会と終業式を合わせたような感じの行事だ。

息子の学年は有志が劇を行うというので、しばらく前から集中して練習していて、その間息子のように参加しない生徒は自習の時間が多かったらしい。

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父母たちも見守る中、出し物は低学年の歌から始まり、伝統的なキリスト誕生劇や歌、ダンス、創作劇とさまざまだった。間には父母も含め参加者全員でクリスマスソングや賛美歌を歌ったりし、7時少し過ぎに終わった。

クリスマスと休みが近づいてうきうきした雰囲気なのは見ていても楽しくなる。さて冬休み、という気分についなってしまったが、私はまだ明日も仕事があるのだった…。


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「はい」という返事
最近気になるのだが、息子に何かするように言ったときに「はい」とも何とも言わずに行動に取りかかることが多い。

言われたことが気に入らなくてそうしているわけではなく、ただ返事をせずに行動するようになっているようだ。

日本語の、返事をするときの「はい」にちょうど対応する言葉はフィンランド語にはなく、"Niin" とか "Joo" とか "Selvä" とか、いくつかニュアンスの違う言葉を場合に応じて使うが、無言で行動に移ってもそれほどおかしくはないことがフィンランドでは多い。

息子もそういう習慣を身に着けてしまったようだ。

対話をしているときでも、フィンランド人はこちらが話し終わるまでずっと無言で聞いていることが多い。日本人は頻繁に相槌をうってそれが相手の話を聞いているというサインになっているが、フィンランドでは黙って耳を傾けているのがそのサインになっているのだろう。欧米人一般にそういう傾向はあると思うが、フィンランドは特にそれが強いと思う。

フィンランド語は英語の "please" にちょうどあてはまる言葉がなくて、そのためフィンランド人は英語でもつい please なしで命令文を言い、英語話者にぶっきらぼうな印象を与えることがあるとはよく聞く話だ。そのほか店での受け答えなどにしても、言葉が少なくてぶっきらぼうに感じられることは多い。

しかしフィンランドではともかく、息子が日本に行ったり日本人の中にいるときは、「はい」という返事は重要だと思うので、やはり自然に声に出るように身につけさせなくてはと思う。どうやら日本に行っている間はできているようではあるのだが…。

ところで、フィンランド人が寡黙だとはいうものの、逆の状況になるときもある。たとえば商店やスーパーのレジなどで、係員もだがお客の方も挨拶するのがフィンランドでは普通だ。私もこれに慣れてしまって、たまに日本に行ったとき、レジ係りに挨拶せずにレジを通るとどうも居心地が悪くなってしまう。でも日本ではお客がレジ係りに挨拶したらちょっと変わった人、と思われるのではないだろうか。

こういった細かい習慣の違いというのはいろいろあって、複数の文化の中で自然にふるまうのは難しいものだと思う。


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「宗教」の授業
自然科、歴史、宗教の3科目を代わる代わる行う「期限授業」(教科については⇒9月13日の記事)は、古代ギリシャの歴史を終わって宗教の番になった。今年度になってから、宗教は初めてである。

フィンランドの国教はキリスト教(ルーテル派)なので、小中学校でもキリスト教を教えている。ただし、非キリスト教生徒はこの授業の代わりに道徳の授業を受けることもできる。うちはキリスト教ではないのでどちらでもよかったのだが、なるべくフィンランド人の子供たちと一緒に学び、同じ素養を身につけられる方がいいのではと思い、宗教を選んでいる。

昨年の宗教の時間は「マタイによる福音書」の内容が主で、イエスの出現から死までの軌跡を追う中で道徳的・倫理的な内容も盛り込まれていた。

他の教科と同様、家で息子に学校で習った部分の教科書を読ませて復習したのであるが、最初はものすごく大変だった。というのも知らないフィンランド語の単語が続出し、「乳香」とか「没薬」とか普段使わない言葉も多いし、辞書にいくつもの意味が書いてあればそのどれが該当するのか分からない。また単語がすべて解っても、「塩がその味をなくしたら、それはどこからその味を得るのか」など、本当にこういう意味のことが書いてあるのかと首をかしげることもしばしば。労ばかり多くて復習した気にもなれず、虚しかった。

が、あるとき気づいたのは日本語の新約聖書を対照して見ることだった。うまいことに聖書は節ごと、文ごとに番号が付いていて対照が簡単だし、そもそも教科書の各章に参照節番号が付いているではないか。そして日本語の聖書といえば、息子が日本で通っていたキリスト教系幼稚園で卒園記念にもらった子供向けのものがある!

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宗教の教科書(右)と卒園記念の聖書

というわけで、日本語の聖書を対照させて読むことで、だいぶ復習は楽になったのであったが、卒園記念の聖書をこれほど読んでいる家もないよね、などと笑ったものだ。幼稚園のクラスにはキリスト教徒はほとんどいなかったから。

さて今年はというと、去年と同じ教科書を使い、内容としては「使徒行伝」に移った。使徒行伝の後にはキリスト教史や他の宗教の紹介もあるようだ。授業でどの程度扱うか知らないけれど。

非キリスト教徒の私でも福音書のあらすじくらいはまあ知っていたが、「使徒行伝」はなじみがない。ちょっと読んでみたが、どうもストーリーがうまくつかめない。これで息子の復習を手助けできるのか。

ところが本人は割と楽観的で、宗教は教科としては得意な方だという。理由は「分かりやすいから」なのだそうだ。


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まだ雪が降らない
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これはクリスマスイルミネーションの灯ったタンペレ市街なのだが、ごらんのとおりまったく雪がない。

11月初めに大雪が降ってまるで冬のようになってしまったことは11月2日11月5日に書いた。その時は、これで根雪になると思ったフィンランド人も多かったが、しばらくして雪が解けると、秋に戻ったような小雨続きの天気になった。ふだんの年なら、12月ともなれば気温が下がり雪がつもってくるのだが、今年は12月半ばまでずっとプラスの気温で雨がちの天気が続いた。ヨーロッパ全般に何百年かぶりの暖さだったらしい。

このひどい天気に加え、どんどん日が短くなって、今は日の出が午前9時半、日の入りが午後3時ごろだ。通勤の行きも帰りもまっ暗、昼間でも夕方のようにうす暗い。フィンランドの冬は十数回目だけれど、こんなに滅入ることもなかったと思う。

しかし今日は朝から天気がよく、久々に太陽も弱々しいながら見えた。夜になって星が出たので、ネットでオーロラをチェックするとかなり数値が高い。ベランダから見ていたら、この冬初めてのオーロラが少し見えたので、家族で町はずれの暗いところまで車で行ってみた。

ここはフィンランドでも南部なので、オーロラはそんなに頻繁に見えるわけではない。きれいで活発なオーロラはひと冬に1~2回かという程度。

せっかく出かけたのにちょうど活動が下がってきたときだったのか、時おり縦筋の弱いオーロラが見えるだけであまりきれいなのは見えなかった。天の川はよく見えていたけれど。結局、1時間近く粘って何度か弱いオーロラを見て、帰ってきた。

もう雨はたくさん、そろそろ雪が降ってたまにオーロラも出てくれるといいなと思う。


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教育費
今まで書いてなかったので、フィンランドでかかる教育費について書いてみたいと思う。ただし調査したわけではなく限られた経験に基づくだけなので、自治体や状況等によって違う可能性があることに留意していただきたい。

まず授業料については小中学校・高校・大学・専門学校、それから幼稚園も無料。

教科書も小中学校は無料だが基本的には貸与で、新学期には古い教科書を渡されることもあるが新品のことも珍しくない。新品の教科書を受け取ったときは、各自表紙にプラスチックカバーをすることになっている。これは自分で文房具屋さんで買ってくるので、小額とはいえお金がかかる。この方式が全国的かどうかは判らないけれど。学期が終わると教科書は返却するが、しなくていいと言われることもある。

副教材や問題集も無料でもらえ、こちらは使い切りだ。まあ日本のように問題集やドリルは書店で売っているわけではないので、買おうっていっても買えないが。その他教材費も無料。前回書いた工作の材料にもお金は払っていない。

「フィンランドでは文房具も支給」という記述をどこかで見かけたが、今までの学校ではそういうことはなく、自分で用意している。ただ小さな鉛筆削りは、ここ2年ほど新学期にもらってきている。

給食費も無料だが、給食の充実度については日本より落ちるかもしれない(⇒12月2日の記事)。

通学費、つまり学校から遠い場合のバス代や、バス路線がない場合のタクシー代も無料。息子のクラスでは3人タクシー通学者がいるそうだ。息子も、移住者児童クラスに行くために少し離れた学校に通ったときは市バスのパスをもらった。その他、学校の都合で他の学校と外国語などを統合して授業するときもバス代が無料になる。

学校で行く社会見学などの費用もかからない。修学旅行には出費があったが、その費用集めイベントについては以前書いた(⇒10月12日の記事)ように、親の負担が少なくなるように工夫されている。

教育費ではないが医療費も公共の病院や歯科にかかる場合は無料となる。

他に何があったか…、学校で配られるキシリトールの代金6ユーロ(年間)くらいか。

逆にもらう方では、児童手当として月100ユーロほどが支給され、高等教育では奨学金や住居手当て、学業手当てなど手厚い。海外に留学していても受け取れるほどだ。

教育費といえば、日本では塾にお金がかかるかもしれないが、こちらは塾もないのでその費用もかからない。

こんなわけなので、フィンランドでは子育てをする上で教育費というものがごく少なくてすんでしまう。結構なことではあるけれども、その分税金が高いからね…。


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技術の時間の作品
息子が技術の時間に作った作品を持ち帰ってきた。

200612tek.jpg

何かお分かりだろうか。

これは暖炉やサウナで使うマキを運ぶ道具なのである。フィンランドらしいものを作ってくれるものだと思う。白木の表面をバーナーで焦がしてから塗装してある。さっそく暖炉のマキを運ぶのに使うことにしよう。

これの前は木のお盆、その前はキッチンペーパーホルダーだったか。家庭内で実用になる品物を作ってくれるので、なかなか便利だ。

技術の時間はこのように木工などを中心とするか、手芸・裁縫などを中心とするかを学年の初めに選択でき、この2つのグループに分かれて授業する。性別と関係なく選択できるようになっているのだが、実際には息子のクラスでもきれいに男女に分かれているという。

息子は実は手芸系も得意で(これについてはまた書くことがあると思う)、両方の授業を受けられたならそうしたと思うが、ともかく現在の技術の授業でいろんな作品を作る作業は気に入っているようだ。


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補習授業(続・報告書)
前回書いた、フィンランド教育庁の報告書(⇒記事原文)でのもうひとつの問題、補習授業について。

フィンランドの小中学校では、必要に応じて生徒に補習授業をすることになっている。補習授業のしかたとしてはは小グループのことも個人授業のこともあり、その生徒に合った教え方をすることができる。

しかし報告書によると、この補習授業の実施のしかたは自治体により大きな差があるということだ。地方ごとの差はそれほどはないが、全般には都市部の方が農村部より実施されているという。

補習授業そのものは法律で決まっていても、生徒にとって必要であるかどうかの判断は自治体しだいだ。報告書は、この必要性の判断がもっと的確に行われるべきだとしている。現状では、行われるべき補習授業が行われていないという状況も自治体によっては起こっているという。

息子の場合も、まだフィンランド語や教科によっては理解度に不安があるので、担任の先生との話し合いで補習授業を受けられることになっている。実際行われたこともあるのだが長続きせず、担任から聞くところでは「補助授業を行う予定ですよ、ただ今はちょうど教員の都合がつかなくて」といった状態だ。

2年前までいた別の小学校でも補習授業はあるにはあったが、やはり都合がついたときにぱらぱらと行われる感じで、定期的に効果的に行われるとは言いがたい状態だった。補習授業というのはフィンランドの教育の重要な要素だったはずだが、この報告書でも判ったように、現実としては必ずしも効果的に実施されているとはいえないようだ。


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成績評価の格差
12月5日のYLE放送ニュースによると、生徒の成績の付け方は学校により、生徒の男女により、地方によりかなりの差があることが、教育庁の教育の公平さに関する報告書で明らかになったという。

この調査は1998~2004年の9万人の生徒に対する、各教科の調査によるものだ。

フィンランドの学校の成績というのは4~10の数字で表される(4や10はかなり稀)のだが、学校間格差は、たとえばある学校で7の成績に評価されるのが別な学校では9に評価されることさえあるという。

このような格差が問題なのは、特にフィンランドの高校進学がテストなしで中学校の成績によっているからだ。言ってみれば内申書100%で高校進学が決まるようなシステムになっているため、進学できる高校が公平に決められていないという事態ということになる。

男女による差もあるようだ。たとえば女子は数学の成績は甘めに、国語の成績は辛めに付けられ男子はその逆という傾向がある。11月28日の記事で書いたように、フィンランドでは意外と得意科目の男女差があるのだが、それがこんなところにも現れているのかもしれない。

さらに、lukioと呼ばれる大学進学を目指す普通高校への進学希望者の評価は、職業高校志望者の評価に比べて厳しいといった差もあるという。

まあ成績評価は公平を期してもらいたいものだが、一方で全国すべての生徒に対して本当に同一の評価など不可能だろうなあという思いと、この調査が行われた際の、生徒の本来の学力評価というのはどのくらい正確なのだろうという疑問もわいてくる。

教育庁報告書を読めばもっとよく解るかもしれないが、140ページもあってとても読みきれない。

ところで面白いことに、教育庁のホームページにもこれに関する記事があるのだが、こちらでは同報告書の中の補習授業実施の問題点が先に書かれている。YLE放送の記事では補習授業に関しては付け足しのようで、成績付け格差問題が前面に出されていた。やはり視聴者の関心は成績付けにあるということだろうか。


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巨大ショッピングセンター
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わが家のあるフィンランド南部の田舎町レンパーラに、総面積10万平方メートル、店舗数170以上というフィンランド最大のショッピングセンター Ideaparkが出現した。高速道路のジャンクションのすぐ横で周囲に人家さえほとんどなかったところだが、首都ヘルシンキと第2の都市タンペレを結ぶ高速道路からアクセスがいいし、タンペレからも十数分で行ける位置にある。

去年、マリメッコのブランドホテルが併設されるという話題もあって、日本のフィンランドファンにも一時注目されていた。ただ、この話は後になってマリメッコの社長が否定したのだけれど。しかし予定としては現在のショッピングセンターに加えて今後、ホテル、プール、夏でも滑れる人工スキー場(クロカンの)などが併設される予定らしい。

息子は友人と一緒に12月1日のオープン当日に出かけていって、何時間も過ごして帰ってきた。われわれ夫婦はあまりショッピングに興味がなく混雑もきらいというタチなので縁がなさそうなのだが、ちょうど土曜日に近くを通ったので行ってみた。

確かに広い!駐車場からして驚くほどの車の数で、「フィンランド最初のショッピングシティ」と銘打つだけあり、中に入るとひとつの町を歩き回るような道の両側に、大小さまざまな店が軒をつらねている。空港の免税店モールを歩いているような感じでもある。単に最新のショッピングモールというだけでなくオールドタウンという、小さな店やレストランが古い街並みに並ぶ一角があったり、子供の遊び場やイベント広場もあったりする。

マリメッコも相当広い店舗が入り口のすぐ横にあった。クリスマス前という時期もあるのだろうけれど特に人気なのはトイザらスとスポーツ用品店のようだった。レストランやカフェの類はかなり行列していた。

ニュースによれば、初日の金曜日、翌日土曜日の来客数はともに約5万人。駐車場渋滞は最大で25分程度だったということで、こんなに人が集まるのはフィンランドとしては珍しいのだが、日本からすれば小規模なものではないだろうか。なにしろ日本と大して変わらない面積の国に、20分の1ほどの人口しかない国だから…。

あちこちの店をちらちら眺めながら、今回はチョコレートショップでお菓子を買い、スーパーで普段の食料品を買ったくらいで帰ってきたが、まあ大型店のなかったこの近辺で買い物の可能性が広がったのはうれしい。


小中学生の市への要望は
11月29日のAamulehti紙によると、タンペレ市で市議の代表が小中学生から市に対する不満や要望を聞く地域フォーラムが開かれ、107人の生徒が参加したそうだ。

そこでの生徒の発言を見てみると、通学路に危険な踏切や酔っ払いが出現する地点があること、学校の空調の調子が悪く室温が28℃にもなること、そり滑りコースの照明が不十分なこと、などなどの不満があったが、中で特に強調されていたのは給食についてだった。

給食の質・量が学校によってだいぶ違うこと、前日に出た給食をリフォームした料理がしばしば出ること、量が少なく時として途中で足りなくなってしまうこと、など。こちらの給食といえば係が1人分ずつ配膳するわけでなく、自分で取って持っていくカフェテリア方式なので、途中で不足するという事態になるのである。

フォーラムの最後に全員に給食が足りているかどうか尋ねると、約半分が足りないことがあると答えたという。

うちはタンペレ市ではないが、息子に学校で給食が足りているかどうか聞いてみた。答えは、「足りないときもある」「途中で足りなくなったので給食のおばさんに言ったら、追加を作るのに10分かかると言われたのであきらめたことがある」と言う。このアバウトさがフィンランドらしい。

給食は無料で提供されるのでありがたいのだが、こういう問題点もあったようだ。

こちらの小学校では自分でおやつを持っていっていいのだが、授業時間の多い日など息子がおやつを持って行きたがるのも無理ないと思えてきた。タンペレ市では小中学校の中に食べ物を売る売店を作る方向にもなっているらしい。

息子に、他に不満や要望はと聞いてみたら、「学校にクラブがあったらいいのに」ということだった。確かにこちらの学校はクラブがないので、クラブ活動的なことは地域で自分で見つけなくてはならない。この辺のような小さい町だとそれもなかなか大変だが、学校にクラブ、まして教員が顧問、なんてというのは実現しそうもないように思える。


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Sommoro

Author:Sommoro
フィンランドに通算十数年住んでいます。家族は妻、高校生の息子、そして大型犬。

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フィンランド三大誤解
東郷ビール フン族 サウナ
『欲ばり過ぎるニッポンの教育』
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